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リヒテル&ヴィスロツキ&ワルシャワ国立フィル:ラフマニノフピアノ協奏曲第2番を国内初期盤SGLM-9で聴く

先日のカラヤン&フィルハーモニア菅のシベリウス に引き続いて今度はリヒテル&ヴィスロツキのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番のレコードを。
1960年にリリースされたものと思われる国内初期盤のレコードを入手。
ジャケットはペラペラだが中身のレコード盤は厚手の紙でできたスリーブケースに入っている。
レコード盤はずっしりと重く、縁の部分が平たいいわゆるフラット盤といわれるタイプのもの。
盤面を見て気がついたのだが、プレスが60年代後期のものと違う。
特に下の写真の通り1面の方がカッティングされている幅が全く違うのがわかる。
(左が1960年代後期のドイツプレス。中央が今回の国内初期盤。右が1959年オリジナル・ドイツプレス盤。)

国内初期盤は1959年のドイツプレス盤と同じフォントのマトリックスが刻印されていて、オリジナルと同じメタル原盤を使っていると思われる。
例によって合研ラボ製GK05CRのフォノイコライザーのffrrで聴いてみた。
音は中域が豊かで太めの印象で、オリジナル盤とほぼ同じ音でとても聴きやすい自然ないい音がするレコード。
逆に手持ちの何枚かある60年代後期のドイツプレス盤の方は少し華やかすぎる印象。
このラフマニノフのレコードに関してはRIAAなのか?とも思ったがffrrにすると立体感が増すので、この辺になってくると好みになってくるのかもしれないと思った。

(2020年7月追記)先日の東独エテルナ が盤によってはAESカーブではないかということから、こちらも聴いてみると、AESかなという印象。
ということは、グラモフォンはAESカーブ?確かにFFRRだと高域がやや出すぎている感じはあった。引き続きいろいろ聴いてみよう。

(2023年2月追加)グラモフォンの1960年前後のフラット盤はFFRRだと思われる。
オリジナル盤と60年代後期のプレスを聴き比べてみたところ、1959年盤はFFRRで60年代後期盤はAESで再生した音とほぼ一致すると思う。

それにしてもこのレコードの魅力は、バックをつとめているヴィスロツキ&ワルシャワ国立フィルの音にもあると個人的に思う。
この東欧のオーケストラ特有の冷たく硬質な乾いた音色(あくまでも個人的に感じる録音での印象)がこの曲にとても良くあっていると思う。
この盤で聴くと、弦などはよりシルクのように艶やかに響く。ホルンのヴィブラートもよりまろやかに太く聴こえるように思う。


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