カテゴリー : Pop Music

THE APPLES IN STEREO / New Magnetic Wonder

アップルズ・イン・ステレオのニューアルバム「ニュー・マグネティック・ワンダー」。
90年代にアメリカはデンバーを中心にビーチ・ボーイズ・フリークなどがあつまってできた「エレファント6」というグループ中のバンド。
音的にはガレージ・ロック・バンド+ELO的アナログサウンド+ビーチ・ボーイズ的コーラスという感じか。

最近この辺のポップ・ミュージック周辺から離れていたから全然状況がわからなくなっちゃったけど、フラリとPOP&ROCKコーナーへ久しぶりに足をはこんでみたら、こないだのハイ・ラマズと並んで試聴機に入っていた。
おお、なんか久々に見る名前だ!と思ったら 5年ぶりのアルバムになるんだそうだ。
聴いてみたら、ちょっと恥ずかしくなるぐらい超ポップでメロディアス!
でも、なんだかんだいってもこういうのって好きなんだよね。
ボコーダーを多用したコーラスやアナログ・シンセとギターのノイジーなサウンドが気持ちいい。
10年ぐらい前はこういうのをよく聴いてたな。なんか少し懐かしくなってくる。

THE HIGH LAMAS/CAN CLADDERS

ハイ・ラマズの新譜が出た!
CDショップで試聴、即ノックアウトされレジへ直行。

THE HIGH LAMAS。1992年にショーン・オヘイガンが中心となって結成された、ポップ・グループ。
ここのところずっとブラジルものとクラシックばかり聴いていて前作アルバムもまだ未聴だが、それ以外は全て所有している大好きなアーティストだ。
ブライアン・ウィルソンの歴史的名盤「ペット・サウンズ」のサウンドにインスパイアされた楽曲が特徴的。
「ペット・サウンズ」のサウンドといえば、コード進行の気持ちよさ、ルートをひたすら避けるかのようなベースライン、弦楽器、木管楽器、金管楽器などオーケストラ楽器やビブラフォンなどの多用。
ハイ・ラマズのサウンドはそこへさらに電子楽器(といってもきわめてアナログ的な)をちりばめられたようなサウンド。
もちろんそれらサウンドはベースであって、その上にある音楽にはいろんなポップな要素が交じり合いハッピーでドリーミーな世界が広がっている。

ボキャブラリーに乏しい僕が言葉で説明するのは難しいが、いつものように言ってしまうと「とにかく気持ちいい」のである。
吉祥寺に向かう井の頭線の車窓ごしに思ったのだが、ゆっくりとした時間が流れている休日の公園の風景、住宅街の路地裏の風景なんかとも不思議とマッチするノスタルジックなサウンド。

ちょっと聴いた感じではソフトロック的なおだやかな音楽に聴こえるかもしれないが、スリリングで実験的なコード進行がとても楽しい。
難しいことは何も考えず、ただその音の世界に身も心も委ねる。
それが一番の楽しみ方かな。
これからの季節にぴったりの一枚。

ああ、今年もまた夏が終わる・・・

ALL SUMMER LONG / THE BEACH BOYS

8月ももう終わり、来週末はもう9月。早いなあ。。
ということで1964年発表のビーチ・ボーイズ6枚目のアルバム「ALL SUMMER LONG」。
ビーチ・ボーイズのメンバーがデニス・ウィルソンを除いて誰もサーフィンとかできなかったという事は、今や有名な話だが、僕もマリン・スポーツといったたぐいの事は全くしない。
でも、こういう音楽は大好き。夏の間には一度は聴きたいなと思う。
アップテンポの曲もいいが、バラード系の楽曲には「夏の終わり」の雰囲気が漂っていてとても切なくていい。
中でも「Girl On The Beach」の美しいコーラス・ハーモニーは最高。
ブライアン・ウィルソンの手による楽曲だが、コード進行がとてもおしゃれ。
転調のタイミングが絶妙。
それからアルバムタイトル曲「All Summer Long」。
“夏の終わりは近い でも僕らの夏は終わらない”
アルバムのジャケといい、歌われている世界といい、まさに青春という感じ。
きっといい時代だったんだろうな、60年代って。

僕の中の少年/山下達郎

8月ももう半分過ぎてしまった。
今年の夏も海へも、そして、花火大会にもいかないまま終わってしまうのか・・。
こんなちょっとせつなく寂しい気分の時に聴くとちょっと元気になる、お気に入りの一枚!
山下達郎1988年発表「僕の中の少年」。

このアルバムには、なんというか夏の終わりの日本特有のノスタルジックな雰囲気が漂っている。
そこが、とても好きでこの時期よく聴くのだろうか。
僕は音楽を聴く時にあまり歌詞にとらわれないのだが、このアルバムに関しては結構歌詞が耳にはいってくる。
1曲目の「新・東京ラプソディ」では ”こんな切ない 夏の終わりと コーラの匂い 恋の痛みが 少しだけ汗になる” とか、4曲目の「寒い夏」では ” カルキの匂いの水着(bathing suit)” など、夏の印象的なそれも強烈に印象に残っている夏の「匂い」が歌われている。
他にももっとあると思うけど、こういった記憶と楽曲とが相俟ってすごくノスタルジックな、子供の頃の記憶のようなものを呼び覚まさせているのかと思う。

そんな名曲ぞろいの大名盤(達郎さん全て聴いてる訳じゃないけど)なんだけれど、その中でも僕的ベストトラックは7曲目の「マーマレイド・グッドバイ」。
何といってもドラム&ベースのリズム・トラックが超カッコいい!!
伊藤広規のスラップ・ベース、そして”日本のハル・ブレイン”青山純の普段よりちょっとワイルドなドラムがファンキーで最高!!

ここでも印象的なフレーズ ”「愛してる」なんて言える程 僕は御洒落じゃないから”
うーん、微妙。
後半のインスト部分なんて、そこだけ聴いてたら「これ、デビッド・サンボーン・グループ?」なんて思っちゃうかも。(歳がバレますけど・・)

「ゲット・バック・イン・ラブ」なんて切ない曲もあったな。
僕が学生時代に好きだった女の子も「このアルバム好き」なんていってたっけな。
ああ、懐かしい。
僕の青春の大切な1枚でもあるわけですよ。

雨を見くびるな/キリンジ

「梅雨明け 大幅に遅れる見通し」だそう。
なので、タイトルに雨がつく琴線トラック、キリンジの「雨を見くびるな」。
1998年発表、キリンジのメジャーデビュー1stアルバム「ペイパー・ドライバーズ・ミュージック」から。

キリンジは堀込高樹、堀込泰行の兄弟からなるユニット。
この人たちの音楽を初めて聴いたのは、吉祥寺のタワーレコードのインディーズコーナーだった。
インディーズなんだけれど、キリン地(その時のマキシのジャケ)の看板が壁についていて結構目立っていて何故か気になってリスニングコーナーのヘッドホンをかぶったのがきっかけ。
聴いてみて、とんでもない変態が出てきた!ととても嬉しい気持ちになったのをおぼえている。
で、その後まもなくメジャーデビューでこのアルバムをリリースしたわけだ。

キリンジの音楽って、いろんな音楽やアーティストの影響が複雑に入り混じって聴こえるが、それらはきっちり消化されて彼らの色に染められている所がすごい。
作詞&作曲はそれぞれが行うが、弟の泰行作品の方がカントリー調などちょっと明るめの楽曲が多く、兄の高樹作品の方はちょっとしっとりしてJazzyな曲調が多いかな。
僕個人的にはお兄さんの曲が結構好き。
でも共通しているのは、ちょっとひねくれた?ねじれた感じのメロディラインとコード進行、それから歌詞。

「雨をみくびるな」の歌詞もいきなり出だしから”あぁ、口づけて責めてみても カエルの面にシャンパンか”と何のこっちゃ?である。
が、聴き進んで行くうちにいろんな解釈ができたりして楽しいのである。
メロディも転調に転調を重ねてねじれるように進んで行く。以前に書いたギルバート・オサリヴァンの「Alone Again」のように。

それから忘れてならないのは、Producer、Arranger & Other Instrument & Treatments(トリートメント?)の冨田恵一氏のお仕事。
ものすごく緻密に計算されたアレンジ。キリンジが作り出す楽曲と冨田恵一のアレンジでミラクル・キリンジ・サウンドが成立しているといっても過言ではないと思う。
バックミュージシャンの技も聴きどころ。
いったんハマるとなかなか抜け出せないのが、このキリンジのミラクル・ワールドだ。