カテゴリー : Brasilian Music

La Rana / Agustin Pereyra Lucena

アグスチン・ペレイラ・ルセーナ。
前回の「Ese dia va a llegar」(1975年4thアルバム)に続いて1980年発表の6作目「La Rana」。
ルセーナが母国アルゼンチンを離れてヨーロッパで活動している時期、それもノルウェーに滞在していた時期に制作された作品。
内容は「Ese dia va a llegar」同様にカヴァーとオリジナルが半々ぐらいの割合。
1曲目のIvan Linsの「3 Horas Da Manha」からさわやかなフルートとボーカルラインが最高。
どの曲にもアグスティン独特の空気感があり、これがまさにオリジナリティといえるものなのだろう。
このアルバムの個人的ベストトラックは4曲目「Despues De Las Seis」。
ギター1本で演奏されるのだが、あまく切ないコード進行がそしてグルーヴ感がカッコいい。
コピーしてやろうと挑戦中だが難しい・・・。

↓「Despues De Las Seis」ライヴ!超かっこええ!!

Esa Dia Va A Llegar / Agustin Pereyra Lucena

アグスチン・ペレイラ・ルセーナ。
60年代から活動しているアルゼンチンのギタリスト。

ブラジリアン・ミュージックのバイブル的存在の”Musica LocoMundo1 “の中で紹介され、その後国内盤のCDがリイシューされていたので気になっていたのだがずっとそのままになっていた。
つい最近ニューアルバム「42:53」が発売になり、こりゃそろそろ聴いておかなきゃということで「Ese dia va a llegar」を購入。

まず1曲目の「Hace Pocos Anos」がすごくカッコいい。ギターのシンプルなリフで始まるのだがサックスとの絡みにおもわずニヤリとしてしまう。
ちょっとクサい感じのフレーズが何ともクセになる。
続く哀愁たっぷりのイパネマの娘もイントロからニヤニヤしながら聴いて、続く曲の女性ボーカルのスキャットも何だか嬉しくなってきて、ジョアン・ドナートの「Amazonas」で完全にやられる。
全篇ボッサスタイルのギターなのだが独特のグルーヴ感、コードが気持ちいい。
バーデン・パウエルなどのブラジル音楽の影響を色濃く感じさせる自身のオリジナル楽曲もとても魅力的。
後半はfender rhodesエレピにフルートも加わって更にメロウな音の世界が広がる。
他のアルバムも聴いてみたい。というかもう他のアルバムにも手を出しているがかなりいい。
しばらくアグスチン・ペレイラ・ルセーナな日々が続きそう。

Clube da Esquina(街角クラブ)

1970年代からブラジルのミナス出身のアーティストが中心になって活動をしていた音楽集団、Clube da Esquina(クルビ・ダ・エスキーナ)が1972年に発表したアルバム「Clube da Esquina」。
ミルトン・ナシメントとロー・ボルジスらが中心にミナスのミュージシャンが参加。
先日、僕のギターの先生に教えていただいたトニーニョ・オルタの1stアルバムがすごく良かったことをお伝えしたら、『それならこの「Clube da Esquina」も是非』とすすめてくださった。

とにかくメロディーが美しい!
おおらかで明るいが、時に切なく、時に厳粛なムードが漂う。
ミナス(正確にはミナス・ジェライス州)はブラジルの南東部に位置するが、元々その地に暮らしていたインディオとアフリカなど様々な地域から移住した人々の文化が複雑に混じり合っている地域らしい。
洗練されたハーモニーの中にある何ともいえない「土臭さ」「浮遊感」は独特だ。
音楽全体の中に漂う包み込むようなやさしい空気がほっとした気持ちにさせてくれる。
疲れた時に何も考えずにこのアルバムに耳を傾けるとなんか気持ちが安らぐ。

1972年発表のこの「Clube da Esquina」には続編があって、1978年発表の「Clube da Esquina 2」がある。
今回、ブラジルEMIからリイシューされた「Clube da Esquina 1&2」3枚組のセットを購入。
「Clube da Esquina 2」の内容もこれまた濃い。
時間をかけてゆっくり聴きたい。ただ聞き流してしまうのはもったいない気がするから。

Terra Dos Passaros / Toninho Horta(トニーニョ・オルタ1st)

トニーニョ・オルタ。
ブラジル、ミナス出身のギタリスト、ヴォーカリスト、コンポーザー。
つい先日まで来日していたみたいです。
このテーハ・ドス・パッサーロスはトニーニョ・オルタが1979年に発表した1stアルバムで長らく廃盤になっていたものがブラジル本国でリイシューされたもの。
僕のギターの先生が「トニーニョ・オルタの1st再発されましたね!すごくいいですよ」と教えてくださったのがきっかけで購入。
聴いてみて、かなりハマりました。(これ以外にも最近のアルバムも購入。)
この人の音楽独特の浮遊感とコード感、そしてグルーヴ感がとても気持ちいい。
それから少しかすれた鼻にかかった声で歌うスキャットも最高。
79年作品ということもありFender Rhodes Electoric Pianoが大活躍しており音づくりも僕的にはめちゃくちゃツボ、ですな。

DESTINY/アントニオ・アドルフォ, ブラジル アンド ブラズーカ

DESTINY / ANTONIO ADOLFO, BRAZIL AND BRAZUKA

アントニオ・アドルフォの新作がFAROUTレーベルからリリース!
ジャケットの60年代を思わせるタイトルのフォントといい、二人の女性といい、しかもあの”ブラズーカ”の文字が入っている。
これはもしかして!とかなり期待をして聴いてみる。

全編アントニオ・アドルフォのFENDER RHODES PIANOが聴ける。
そしてワウワウ・ギター、グルーヴィーなベースにドラム。
リズムセクションはあのアジムスのIvan ContiとAlex Malheiros。
そしてソフトな女性コーラス、ホーン・セクション。
コーラスの二人の女性Carol&Luisaはご本人の娘さんなのだそうだ。
相変わらずのカッコいいJazzyなコード進行と美しいメロディも健在で最高。
文句なしの完璧なアドルフォ・ワールドが全編で炸裂している!

1曲目の”Bola Da Vez”はディストーション・ギターによるスティーリー・ダン的なリフから始まる。
すごく思わせぶりでいい。そこにRHODESと女性コーラスとワウワウ・ギターが。
ああ、もうこれだけでいい。
3曲目の”Luizao”は2005年にこの世を去った元ブラズーカ、そしてブラジルを代表するベーシスト、ルイザォン・マイアをトリビューした曲。
1stアルバムの”TRANSAMAZONICA”を思わせるグルーヴィーな曲。
ここまでですでに期待を裏切るどころか期待以上。
4曲目”Eu e Você”は哀愁をおびた名曲。途中メジャーコードに転調するあたりアントニオ・アドルフォ独特の曲だ。
ちょっととばして8曲目(この間も捨て曲なし!)”Dono Do Mundo”はファンキーなR&B調のイントロから一転してソフトでメロウな女性コーラスに展開するあたりも、ふと当時のブラズーカのアルバムを聴いているかのようなそんな気持ちになる。

2007年、ブラズーカ結成の1968年から約40年。
こんなに素晴らしい”ブラズーカ”の新作が今聴けるなんて本当に幸せ!