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BOSSACUCANOVA/AO VIVO

bosssacucanova

ボサクカノヴァ。bossacucanova。
以前にも書きましたけど、ボサノヴァ音楽界の大御所ホベルト・メネスカルの息子マルシオ・メネスカルとアレシャンドリ・モレイラ、マルセリーニョ・ダルアの3人からなるユニット。
洗練されたボサノヴァに、さらにスタイリッシュな要素を盛り込んだ彼らのボサノヴァは本当に気持ちがよい。

その彼らのライヴアルバム「AO VIVO」を入手。
HMVのサイトで「付属DVDがとにかく凄すぎです」とのレビューがあるDVD付きのものを購入。
これ本当に凄すぎ。
ライヴの映像がほぼ全て収録されているうえに、ボサノヴァのドキュメンタリー(ボッサ界の大御所多数出演)が収録されている。

そもそも彼らはベース+キーボード+DJからなる3人のユニットなのでライヴは一体どんな感じなのか?気になるところだが、メンバー3人にクリス・デラノという女性ヴォーカルを迎え、ギター、パーカス、ホーンなどbossacucanova bandをバックにステージ上はかなり賑やか。
そこに彼らのアルバムの中に参加してきた豪華アーティストがゲストで順番に参加していくといった彼らの活動の集大成的なライブになっている。
ホベルト・メネスカル、マルコス・ヴァーリ、カルロス・リラなどボサノヴァの大御所にウィルソン・シモニーニャ、エヂ・モッタなど現代のブラジルアーティストなど、もうお祭り状態。

さらにこの「付属DVD」におさめられているボサノヴァのドキュメンタリーとセッション・ライヴ。
当時ボサノヴァの集まりが開かれたアパートをbossacucanova風に再現!といった感じで、アットホームな雰囲気繰り広げられるセッションは必見もの。
当時のボサノヴァ界を大御所達が語るシーンやインタビューなど貴重な映像も多数。
そして気の利いていることに輸入盤なのに日本語字幕がついている!

って、なんだかCDの宣伝みたいになってきたが・・このセッションの参加アーティストも超豪華。
ホベルト・メネスカル、カルロス・リラ、マルコス・ヴァーリは本編にも出演しているがジョアン・ドナート、フェルナンダ・タカイなどが参加している。
中でも作曲者であるホベルト・メネスカルとフェルナンダ・タカイが歌う「小舟」がすごくいい。
フェルナンダ・タカイの声ってすごくいいなと思った。
映像の中でマルシオも言っているが、「内に向かって歌われる声」そして、彼女の落ち着いた佇まいがとても魅力的。
その他にもマルコス・ヴァーリ、ジョアン・ドナートのRhodesプレイなど、見所満載。
興味のある方は、絶対買った方がいいっすよ。

Esa Dia Va A Llegar / Agustin Pereyra Lucena

アグスチン・ペレイラ・ルセーナ。
60年代から活動しているアルゼンチンのギタリスト。

ブラジリアン・ミュージックのバイブル的存在の”Musica LocoMundo1 “の中で紹介され、その後国内盤のCDがリイシューされていたので気になっていたのだがずっとそのままになっていた。
つい最近ニューアルバム「42:53」が発売になり、こりゃそろそろ聴いておかなきゃということで「Ese dia va a llegar」を購入。

まず1曲目の「Hace Pocos Anos」がすごくカッコいい。ギターのシンプルなリフで始まるのだがサックスとの絡みにおもわずニヤリとしてしまう。
ちょっとクサい感じのフレーズが何ともクセになる。
続く哀愁たっぷりのイパネマの娘もイントロからニヤニヤしながら聴いて、続く曲の女性ボーカルのスキャットも何だか嬉しくなってきて、ジョアン・ドナートの「Amazonas」で完全にやられる。
全篇ボッサスタイルのギターなのだが独特のグルーヴ感、コードが気持ちいい。
バーデン・パウエルなどのブラジル音楽の影響を色濃く感じさせる自身のオリジナル楽曲もとても魅力的。
後半はfender rhodesエレピにフルートも加わって更にメロウな音の世界が広がる。
他のアルバムも聴いてみたい。というかもう他のアルバムにも手を出しているがかなりいい。
しばらくアグスチン・ペレイラ・ルセーナな日々が続きそう。

Terra Dos Passaros / Toninho Horta(トニーニョ・オルタ1st)

トニーニョ・オルタ。
ブラジル、ミナス出身のギタリスト、ヴォーカリスト、コンポーザー。
つい先日まで来日していたみたいです。
このテーハ・ドス・パッサーロスはトニーニョ・オルタが1979年に発表した1stアルバムで長らく廃盤になっていたものがブラジル本国でリイシューされたもの。
僕のギターの先生が「トニーニョ・オルタの1st再発されましたね!すごくいいですよ」と教えてくださったのがきっかけで購入。
聴いてみて、かなりハマりました。(これ以外にも最近のアルバムも購入。)
この人の音楽独特の浮遊感とコード感、そしてグルーヴ感がとても気持ちいい。
それから少しかすれた鼻にかかった声で歌うスキャットも最高。
79年作品ということもありFender Rhodes Electoric Pianoが大活躍しており音づくりも僕的にはめちゃくちゃツボ、ですな。

DESTINY/アントニオ・アドルフォ, ブラジル アンド ブラズーカ

DESTINY / ANTONIO ADOLFO, BRAZIL AND BRAZUKA

アントニオ・アドルフォの新作がFAROUTレーベルからリリース!
ジャケットの60年代を思わせるタイトルのフォントといい、二人の女性といい、しかもあの”ブラズーカ”の文字が入っている。
これはもしかして!とかなり期待をして聴いてみる。

全編アントニオ・アドルフォのFENDER RHODES PIANOが聴ける。
そしてワウワウ・ギター、グルーヴィーなベースにドラム。
リズムセクションはあのアジムスのIvan ContiとAlex Malheiros。
そしてソフトな女性コーラス、ホーン・セクション。
コーラスの二人の女性Carol&Luisaはご本人の娘さんなのだそうだ。
相変わらずのカッコいいJazzyなコード進行と美しいメロディも健在で最高。
文句なしの完璧なアドルフォ・ワールドが全編で炸裂している!

1曲目の”Bola Da Vez”はディストーション・ギターによるスティーリー・ダン的なリフから始まる。
すごく思わせぶりでいい。そこにRHODESと女性コーラスとワウワウ・ギターが。
ああ、もうこれだけでいい。
3曲目の”Luizao”は2005年にこの世を去った元ブラズーカ、そしてブラジルを代表するベーシスト、ルイザォン・マイアをトリビューした曲。
1stアルバムの”TRANSAMAZONICA”を思わせるグルーヴィーな曲。
ここまでですでに期待を裏切るどころか期待以上。
4曲目”Eu e Você”は哀愁をおびた名曲。途中メジャーコードに転調するあたりアントニオ・アドルフォ独特の曲だ。
ちょっととばして8曲目(この間も捨て曲なし!)”Dono Do Mundo”はファンキーなR&B調のイントロから一転してソフトでメロウな女性コーラスに展開するあたりも、ふと当時のブラズーカのアルバムを聴いているかのようなそんな気持ちになる。

2007年、ブラズーカ結成の1968年から約40年。
こんなに素晴らしい”ブラズーカ”の新作が今聴けるなんて本当に幸せ!

Nem Paleto, Nem Gravata / Osmar Milito

嬉しいリイシュー!
ブラジルのコンポーザー/アレンジャー/キーボード・プレーヤーのオズマール・ミリートの1973年発表の「ネン・パレトー、ネン・グラヴァッタ」(スーツもネクタイもなしに)。
ちょうど1年前には“… E Deixa O Relogio Andar”(1971年作品)も リイシューされ、1974年作品の”VIAGEM”も国内盤(紙ジャケ仕様)が少し前に出たりとここのところ続いている。
前にも書いたがブラジリアン・ミュージックのバイブル的存在の”Musica LocoMundo1 “の中で紹介されていた4枚のうち3枚がCD化されたことになる。

内容は期待通り最高。
グルーヴィーなドラムとベースにホーンとフェンダー・ローズ、センチメンタルなメロディとコーラスワーク。
立体的な音づくりがカッコよすぎ。
ジャケもいいですね。

ジョアン・ジルベルト/AMOROSO (1977)

ジョアン・ジルベルト
AMOROSO (イマージュの部屋)

ジョアン・ジルベルトの1977年作品、「AMOROSO」。
トミー・リピューマ/プロデュース、クラウス・オガーマン/オーケストラ・アレンジによるアメリカ録音。

トミー・リピューマで僕が思い出すのは、ニック・デカロ、マイケル・フランクスなどの70年代のあの音。
ここでは、ジョアン・ジルベルトの声とギターをやさしく包み込むような繊細で緻密なアレンジとミックスがなされている。
微妙に乾いた響きのストリングスを中心にFender Rhodes Pianoとフルートによる控えめなオブリガードが非常にセンスよく散りばめられている。
ジョアン・ジルベルトに限らずバックのオケは必要?不要?などと、議論されることが多いが、僕はわりとこいうったわかりやすくカラフルなサウンドは好きだ。
なくても良いのかもしれないが、ない方がいいというケースはそうはないと思うし。

で、内容はというとガーシュインの「’S Wonderful」に始まり、先日のライブでも演奏された「Estate」「Tin Tin Por Tin Tin」、メキシコ時代の「Besame Mucho」そして後半は「Wave」に始まるAntonio Carlos Jobimの名曲並ぶ。
中でも僕は「Estate」がとても好きだ。
調べてみると、意外にもこの曲はイタリア人のブルーノ・マルチーノという作曲家の作品で、よく聴いているとジョアンはイタリア語で歌っている。
てっきりポルトガル語だと思って聴いていた。
でも愁いを含んだ甘く切ないメロディがいい。

そして「Wave」。
ちょっと早めのテンポでジョアンの歌とギターのバチーダが心地よい。
そしてこれはオーケストラ・アレンジも素晴らしい。特にイントロなんて最高。
ジョビンのアルバム「Wave」もオガーマンがアレンジをしていたっけな。
ちょうどボサ・ギター教室で「Wave」で苦戦し何度も聴いたトラックでもある。

雨を見くびるな/キリンジ

「梅雨明け 大幅に遅れる見通し」だそう。
なので、タイトルに雨がつく琴線トラック、キリンジの「雨を見くびるな」。
1998年発表、キリンジのメジャーデビュー1stアルバム「ペイパー・ドライバーズ・ミュージック」から。

キリンジは堀込高樹、堀込泰行の兄弟からなるユニット。
この人たちの音楽を初めて聴いたのは、吉祥寺のタワーレコードのインディーズコーナーだった。
インディーズなんだけれど、キリン地(その時のマキシのジャケ)の看板が壁についていて結構目立っていて何故か気になってリスニングコーナーのヘッドホンをかぶったのがきっかけ。
聴いてみて、とんでもない変態が出てきた!ととても嬉しい気持ちになったのをおぼえている。
で、その後まもなくメジャーデビューでこのアルバムをリリースしたわけだ。

キリンジの音楽って、いろんな音楽やアーティストの影響が複雑に入り混じって聴こえるが、それらはきっちり消化されて彼らの色に染められている所がすごい。
作詞&作曲はそれぞれが行うが、弟の泰行作品の方がカントリー調などちょっと明るめの楽曲が多く、兄の高樹作品の方はちょっとしっとりしてJazzyな曲調が多いかな。
僕個人的にはお兄さんの曲が結構好き。
でも共通しているのは、ちょっとひねくれた?ねじれた感じのメロディラインとコード進行、それから歌詞。

「雨をみくびるな」の歌詞もいきなり出だしから”あぁ、口づけて責めてみても カエルの面にシャンパンか”と何のこっちゃ?である。
が、聴き進んで行くうちにいろんな解釈ができたりして楽しいのである。
メロディも転調に転調を重ねてねじれるように進んで行く。以前に書いたギルバート・オサリヴァンの「Alone Again」のように。

それから忘れてならないのは、Producer、Arranger & Other Instrument & Treatments(トリートメント?)の冨田恵一氏のお仕事。
ものすごく緻密に計算されたアレンジ。キリンジが作り出す楽曲と冨田恵一のアレンジでミラクル・キリンジ・サウンドが成立しているといっても過言ではないと思う。
バックミュージシャンの技も聴きどころ。
いったんハマるとなかなか抜け出せないのが、このキリンジのミラクル・ワールドだ。

viralata/ANTONIO ADOLFO

アントニオ・アドルフォ。ブラジルを代表する作曲家、プロデューサー、キーボード・プレイヤー。
以前に、60年代に活動していたバンド「ブラズーカ」 について書いたが、これはアドルフォ氏が70年代に自ら立ち上げた自主運営レーベルからリリースしたアルバム。
1979年発表「viralata」。

音的には、彼のプレイするFender Rhodes Pianoとフォーン・セクションが絡み合う、ブラジリアン・フュージョン。
いわゆるフュージョン・サウンドを知っている世代の人なら、とても懐かしい気持ちになれる一枚。
そしてメロディー・メイカー、アントニオ・アドルフォ独特のポップセンスも炸裂。
メロウ/ファンキー/スムーズ、三拍子揃ったとても心地いいサウンド。
これからの季節、海辺や車の中で聴きたい一枚。
あ、車もってねーや。

Quem E Quem/Joao Donato

ブラジルのミュージシャンを代表する、もう一人の”ジョアン”、ジョアン・ドナート。
1934年生まれで、コンポーザー/アレンジャー/キーボード・プレイヤー/ヴォーカリストで今も現役。(ちなみにジョアン・ジルベルトは1931年生まれ。で今も現役!)
そのドナートの1973年発表の”Quem E Quem”。

当時40歳ぐらいだが、初ヴォーカル作品、プロデューサーはなんとマルコス・ヴァーリ。
初ヴォーカルとは思えないくらいリラックスしたクールなヴォーカルも素敵だが、なんといってもこの人の持ち味であるFender Rhodes Pianoが最高だ。
とてもグルーヴィーでころころ跳ね回るようなsoloパートが、各楽曲に散りばめられていて心地よい。
1曲目の”CHOROU,CHOROU”のギターとRhodesのユニゾンなんか、とってもスリリングでカッコいい!

2001年2002年とたて続けにリリースされたヴォーカル・アルバム”E Lala Lay-e”、”Managarroba”なんか70歳の作品!
全く歳を感じさせないクールでカッコいいヴォーカル、キーボードプレイを聴かせてくれる。音楽が進化しつづけているからすごい。
ドナルド・フェイゲンもすごいなって思うけど、それでも60歳ぐらいなのにね。
ホント素晴らしいです。

… E Deixa O Relogio Andar/Osmar Milito

ついに出た!ブラジルのコンポーザー/アレンジャー/キーボード・プレーヤーのオズマール・ミリートの”… E Deixa O Relogio Andar”(1971年作品)。
マルコス・ヴァーリのリミックス買うつもりで店にいったのに予想してなかったものが店頭に並んでいたので・・いやいやまいりました。

オズマール・ミリートの楽曲を初めて聴いたのは今から5年ぐらい前かな。
オムニバス・アルバム「Mondo Bossa」の中に2曲入ってた。
JazzyでGroovyなサウンドがたまらないのだが、さらにFender Rhodesやハモンドをプレイしていたりするから即効ノックダウン。
そしてブラジリアン・ミュージックのバイブル的存在の”Musica LocoMundo“の中でアルバムの存在を知ってからはずっと気になっていた。

音的にはコーラス系のソフト・ロック系な感じでJazzyでGroovyなピアノトリオ、そして弦楽にフルート、ホーン、そこにブラジリアンテイストが非常に相性よく絡みあった感じ。
ソフト・ロック好きにはたまらないかも。Rhodes使用率はやや低め。

実は3年程前に1974年作品の”VIAGEM”がリリース!(これは既に購入。素晴らしい内容!)その後続いてリイシューが続くかなと思っていたけど間が空いていたので、とても嬉しい。

Sabia/chie

Sabia

Chie - サビア

日本人ボサノヴァ・ヴォーカリスト、chieのアルバム。
あのセルソ・フォンセカがサウンド面をプロデュースをしているということですごく気になっていたのだが先日ようやく購入。

日本人ボッサというと小野リサを思い出しますが、このchieの声はもっとナチュラルで素朴な声をしてます。聴いていてとても心地よい。
そしてバックの音・ミュージシャンが素晴らしいです。
ザクザクとしたセルソ・フォンセカのガット・ギターがいい。
そして鍵盤は嬉しいことにハモンドやローズが使用されています。
あと、弦はチェロ、(アルト)フルート!理想的な編成。
鍵盤は白玉が多く、あくまでもバックに徹している演奏ですが、音のとらえ方、バランスがいいです。
1曲目のAguas De Marcoから 脳内モルヒネが分泌されるというか、気持ちいいです。
わりとありそうで、探すとなかなか出会えないサウンドかな、これは。

Gilbert O’Sullivan/Happiness Is Me And You

再び、ギルバート・オサリヴァン。
今日は74年発表のシングル「Happiness Is Me And You」。

この曲はギルバート・オサリヴァンの曲の中でも今でもよく聴く一番好きな曲かな。
何というか、メロディラインの美しさもさることながら、Fender Rhodes Pianoの音やストリングスとアルト・フルートのアレンジが何とも70年代のハッピーな空気感とちょっぴりほろ苦い世の中の空気みたいなものを感じさせていい。
それからFmから始まる下降クリシェの静かで美しい4小節のイントロの後、いきなり転調してC#m→Csus4→C→Cmというこのミラクルなコード進行!
これって普通なのかな?よくわからないけどものすごく新鮮に感じる。

1974年のこの時期はあの名曲「Alone Again」から3年が経過したころ。
4枚目のアルバムを出すが「Alone Again」的なものを求めているユーザからは不評だったらしい。
音楽的に模索している時期の作品ということになるのかもしれないけど、そんなことを少しも感じさせることなくクオリティの高い楽曲をさらっと聴かせる、それがギルバート・オサリヴァンのすごいところかも。

Gilbert O'Sullivan/Alone Again(Naturaly)

僕がまだ高校生の頃、洋楽というものを聴き始めた頃かな、このギルバート・オサリヴァンの「アローン・アゲイン」を初めて聴いたのは。
この頃ギル バート・オサリヴァンについては何の予備知識もなく、この曲との出会いのきっかけは、このベストアルバムのタイトルでもあった”Alone Again”が当時好きだった杉山清貴&OMEGA TRIBEに同名の曲があったということでちょっと気になったということ。
あとはこのアルバムのジャケがとても良くて、まあいわゆるジャケ買いというやつですかね。

でも家に帰ってこのアルバムの1曲目「Alone Again」を聴いた時の衝撃は今でもはっきりと憶えている。
4小節のとてもシンプルなイントロの後、少し憂いを含んだ淡々としたメロディが途中何度も転調をしながら続いていく。
今でこそ普通に聴いてしまう曲だが当時の僕にはこの転調の感覚がとても新鮮で、この後の僕の「音楽に求める心地よさ」というものに、ものすごく大きな影響を与えたアーティスト。

BOSSACUCANOVA

Brasilidade

ボサクカノヴァ。
ボサノヴァ音楽界の大御所ホベルト・メネスカルの息子マルシオ・メネスカルとアレシャンドリ・モレイラ、マルセリーニョ・ダルアの3人からなるユニット。
このアルバムの中ではホベルト・メネスカルもギターを弾いている。
音的にはボサノヴァ+クラブ・ミュージックといった感じだろうか。
クラブ・ミュージックをよく知らないためうまく説明できないが、この人たちの場合、生楽器(ベースやギター、ローズなど)の比率は高めでバックのリズムトラックは打ち込みが中心。
だが打ち込みといってもきちっとブラジルのグルーヴをもった心地よいもの。

ここ数年、ちょっと気候が暖かくなってくると聴きたくなるアーティストだ。
ボサノヴァはブラジルでは既に「終わった音楽」として扱われているというけどホントだろうか?

アマゾンの密林で炸裂する変態Rhodesサウンド!?

Antonio Adolfo E A Brazuca/ アントニオ・アドルフォ&ブラズーカ

アントニオ・アドルフォという人もブラジルを代表するキーボーディスで作曲家。

60年代よりアレンジャー、ピアニストとして活動している人で今も現役バリバリのようだ。

で、このアルバムは1971 年にリリースされたアントニオ・アドルフォ&ブラズーカの2ndアルバム。
男性・女性のツイン・ヴォーカルにベース、ギター、ドラムス、パーカス、そしてそして、アントニオ・アドルフォのSuitecase Rhodes。

ウッドブロックのリズムに乗りRhodesと口笛のユニゾンが フェイドインしてくる 1曲目から期待は高まる。
2曲目のボッサも美しいメロディとアドルフォ氏の奏でるRhodesのオブリガードに彩られ、もはや夢心地に。
目玉は何と言っても9曲 目の「TRANSAMAZONICA」か。
どう考えても鍵盤の人が作りそうなベーシスト泣かせの、だが、それでいてグルーヴィーでスピード感のあるベースラインにコーラス。
タイトル通りアマゾンの野生の血が騒ぐようなグリグリなド変態サウンド炸裂!

ブラジリアン・テイストはもちろんだが、ソフト・ロック、サイケ的要素が融合された素晴らしいアルバム。

マルコス・ヴァーリのFender Rhodes Piano

Marcos Valle
Jet Samba

マルコス・ヴァーリ。ブラジルを代表するミュージシャン。
60年代はボサノヴァ、70年代からはブラジルのポップ・ミュージックへ、そして今もバリバリの現役。
昨日CDショップ店頭にて発見!マルコス・ヴァーリのニューアルバム。
イギリスのFAR OUT RECORDINGSからブラジルのDUBASレーベルへの移籍第一弾。
マルコス・ヴァーリの新旧の作品を本人のアレンジで、しかも本人のFender Rhodes Pianoによるインストゥルメンタルアルバム!

12曲中8曲はRhodesを弾いています。マルコス・ヴァーリの弾くRhodes、好きです。
ガシガシ、ブリブリ弾くタイプではないけれど、とてもメロウでRhodesの音色の中でも中域の暖かい部分を堪能できますね。
過去の作品でも印象的な「Campina Grande」「Previsão Do Tempo」なんかも弾いてます。左右にコロコロ広がていくRhodesの音が気持ちいいです。
「Campina Grande」ではブラジルのチェリストのジャキス・モレレンバウムも参加しています。
グルーヴ、スムース、メロウ、三拍子そろった名盤の誕生。

明日から通勤電車の中でもiPodで楽しめそうだな。

林哲司とJapanese AOR~杉山清貴&OMEGA TRIBE

1980年代、僕がまだ中学生の頃、日本の歌謡曲はいわゆるフォーク系の人たちと、少しだけ洋楽テイストのはいったニューミュージックといわれるジャンルがほとんどだった。
そんな中、とても衝撃的だった人たち、それが杉山清貴&OMEGA TRIBEだった。
バンドという形をとりながらも作・編曲家とアーティスト(実演)が別、というスタイルで当時は結構多かったが、そういう中でもアルバム、サウンドコンセプトがズバ抜けて洗練されていた。
もちろん、この人たちはそれが狙いでそういうスタイルをとっていたわけだ。
作編曲を手がけていたのがヒットメーカー林哲司氏。
アメリカでの音楽活動から帰国後、上田正樹の「悲しい色やね」とか中森明菜の「北ウィング」、菊池桃子などあげればきりがないほどの作品を手がけていた超売れっ子の作曲家だ。
他の作曲家やアレンジャーが創る音とは明らかに違い、その洗練されたサウンドは聴けばすぐわかるというぐらい目立っていた。
あと、非常に多作家で年間に数百曲創っていた時期もあるようで、あの曲に似ているだとか、超有名曲のパクリじゃないか、などといろいろ言われたりする曲も結構ありました。
でもサウンドはシカゴばりのホーンセクションにチョッパーベース、ちょっと軽めのキラキラしたRhodesピアノ、つややかなストリングス、厚みのあるスネア、タムの音。
どれをとっても完璧なサウンド、アレンジ、レコーディング。
当時の音楽雑誌で彼らのサウンドをはニューミュージック+フューションなんて表現をしてたっけな。
6th、9th、11th、や分数コードなど当時の歌謡曲には出てこないテンションコードを多様したちょっと大人なサウンドが新鮮だった。
特に-5(フラットファイブ)というコードは胸にキュンとくる切ない感じで、多用されていた。

ここ何年かで元祖シティーポップとかJapanese AORなどと一部で再評価されてますね。
洋楽テイストを持ち込んだ作編曲家は他にもたくさんいるけれど、80年代の日本の歌謡曲の大きな流れはやっぱこの人なくしては語れないんじゃないかと僕は思うんですが。
で、この杉山清貴&OMEGA TRIBEの「River’s Island」というアルバム、僕の中ではこれが最高傑作ではないかと思います。
この後の、「NEVER ENDING SUMMER」というアルバムもよかったですけど。
当時、中学生だった僕に、音楽の気持ち良さを教えてくれた大切な1枚。

ああ、夏が終わる・・夏が・・。

マリオ・カストロ・ネヴィス
Stop, Look & Listen

今年の夏ももう終わる。朝晩だいぶ涼しくなってきました。
今年の夏、僕のiPod君の中で大活躍の一枚、マリオ・カストロ・ネヴィス「Stop,Look &Listen」。
これ本当に良く聴きました。CDショップの試聴機で聴いて、全身の毛穴が開く感じ(鳥肌がたつという普通の表現もあるが)の一枚に久しぶりに出会ったという感じで、即買い即iPodに入れて次の日、家を出た瞬間から聴いてた。
僕はマリオ・カストロ・ネヴィスのというアーティストをこのアルバムで知ったんだが、60年代から活躍している作曲家、アレンジャー、キーボードプレイヤーでブラジル、ヨーロッパ、カナダなどで活動していた人らしい。
このアルバム、1977年の作品で音的にはズバリ「ルパン」!
まさに70年代の大野雄二的な世界かな・・。
全編Rhodes Pianoはもちろん、フルート、サックス、トランペット等のホーンセクション、
グルーヴィーなBassとドラムにパーカス。その上に涼しげな女性ボーカルがのっかる。
「ルパン三世」のラブスコールとか愛のテーマとか、あんな感じ。
暑い夏にぴったりの一枚。夏の終わりにもしっくりくる一枚。
ああ、夏が終わる・・夏が・・。

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