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レニングラード国立歌劇場/ボロディン:歌劇「イーゴリ公」

12月13日(木)18:30開演
東京文化会館

ボロディン:
歌劇「イーゴリ公」(全2幕5場)

イーゴリ公   アレクサンドル・ネナドフスキー
ヤロスラーヴナ オクサーナ・クラマレワ
コンチャック汗 カレン・アコポフ
ガリツキー公  アレクサンドル・マトヴェーエフ
ウラジミール  ドミトリー・カルポフ
コンチャコヴナ ナタリア・ヤルホワ 他

管弦楽:サンクトペテルブルク国立歌劇場管弦楽団
合唱 :サンクトペテルブルク国立歌劇場合唱団
バレエ:サンクトペテルブルク国立歌劇場バレエ団
(正式名称:サンクトペテルブルク国立アカデミー・ムソルグスキー記念ミハイロフスキー・オペラ・バレエ劇場)
指揮 :アンドレイ・アニハーノフ

毎年年末に来日公演をしているレニングラード国立歌劇場によるロシア・オペラ、ボロディンの歌劇「イーゴリ公」を観てきた。
いつもはバレエ公演やオーケストラの単独公演がメインだったかな。
昨年11月にここのオーケストラ公演を聴いているが、とても素晴らしかった。
今回はオペラということでこのオケの本業のお仕事が聴けるということで楽しみにしていた。

ボロディンの歌劇「イーゴリ公」といえば、今もJR東海のCMソングにも使われている「ダッタン人(プロヴェッツ人)の踊り」が有名。
舞台は11世紀の中央アジアでイーゴリ公と遊牧民族プロヴェッツ人の英雄叙事詩がもとになっているから非常に民族色豊か。
だから音楽も東洋的なエキゾチックなメロディが満載なのだ。

公演にむけて1969年録音のエルムレルのボリショイ劇場全曲盤とナクソスのクチャルのハイライト盤のCDで予習をしていった。
が、これは何も聴かずにいっても充分に楽しめたんじゃないかと思うほど素晴らしかった!
毎回ライヴにいって思うことだが生の演奏は別もの。
音の奥行きというかレンジの大きさは比較にならない。
更にオペラは通常のオーケストラ+ソリスト+大合唱でドラマ仕立てだから、すごいことになる。
おまけに今回はバレエ付きだ。
やっぱりこの「イーゴリ公」の目玉は「ダッタン人(プロヴェッツ人)の踊り」だった。
民族衣装を纏いノスタルジックなメロディを歌う女性コーラス、槍を突き上げながら力強く声を張る男性コーラス、リズミカルな音楽に合わせ、剣を振り回しながらぐるぐるとまわったり飛び跳ねたりと、踊り狂う男性バレエ。
アニハーノフ指揮によるオーケストラも今回はすごかった。
特に打楽器群が大暴れ!ロシアン・パワー炸裂で大盛り上がりだった。

このオペラは全4幕あるらしいのだが、今回は全2幕の5場という構成になっていた。
第3幕がカットされることが多いらしいが今回は更にカットされているようだ。
どこがどうとかは全然わからんが、充分に楽しむことができた。

来年、同じサンクトペテルブルクのゲルギエフ/マリンスキー劇場が「イーゴリ公」をやる。
そっちも観たいなと思ったのだが、チケットが恐ろしく高くて手が出ない・・(泣)
S席5万、D席でも2.2万だと。なんでそんなに違うんだ。同じ街のオペラハウスなのに。

でも今回のレニングラード国立歌劇場の公演がお手頃な価格になっているのには訳がある。
もの凄い数の公演を全国でしかも毎年しているから、、、だよなあ。
こういう価格で楽しませてもらえるってことに感謝です。

フェドセーエフのボロディン

アレクサンドル・ボロディン
歌劇「イーゴリ公」序曲、だったん人(ポロヴェッツ人)の踊り
交響詩「中央アジアの高原にて」
交響曲第2番ロ短調

ウラジミール・フェドセーエフ(指揮)
モスクワ放送交響楽団(1991年録音)

アレクサンドル・ボロディン(1833-1877)。
「ロシア5人組」の中の一人でムソルグスキーやリムスキー=コルサコフらと同様に民族色の濃い作品を残した作曲家。
代表作は「だったん人の踊り」だと思うが、この楽曲中のメロディは映画やCMやポップミュージックの世界でも頻繁に使用され、今でもいろんなところで耳にする。
いまだに世界中の人々に愛され続けるのは、メロディの美しさと特有のエキゾチズム、そして和声の表現方法の幅の広さが自然と人々の「心の琴線」を、ビシバシと刺激しているんじゃないかと思う。

そして交響曲第2番も美しいメロディが詰まった超名曲である。
CDの録音もわりと多い。スヴェトラーノフ、コンドラシン、チェクナヴォリアン、ゲルギエフなど。
でも、ありそうでなかなかないのが、本場ロシアオケによるこのフェドセーエフのようなタイプの演奏。

前置きが長くなったが、このCDを購入するきっかけになったのが、ラスベート交響楽団というアマチュア・オーケストラのサイト内(別館)に「ロシア音楽喫茶」 というページである。
ロシアのクラシック音楽やオーケストラのなど非常にわかりやすく紹介していて、いつもいろいろ参考にさせていただいているページだ。
ここでフェドセーエフ&モスクワ放送交響楽団のボロディンの交響曲第2番の比較的新しいCDがあることを知った。
しかも「恐ろしくローカル色が強く方言のきつい演奏」「弦や木管のベタベタなアーティキュレーション、不自然なまでにアンバランスなティンパニの轟音、雄 叫びをあげるトロンボーン、ヴィブラートをかけて歌い上げるホルン・・・と、土臭さ満載」と紹介されている。(文章表現が素晴らしい!)

これは是非聴かなくてはと思っていて、先日HMVのサイトで見つけて注文。
しばらく品切れのようだったが1ヶ月してようやく入荷したらしく昨日届いた。
それで早速聴いてみた感想は、こういうのを聴きたかったんだよ!って思える「ロシア音楽喫茶」 さんとこの紹介通りの演奏で大満足。
つい先日に聴いた2つのロシア・オケにちょっと物足りなさを感じたこともあってか、ものすごく興奮してしまった。

今年の5月、このオケを生で聴いた時、ラフマニノフ、そしてチャイコフスキーでしっかりとロシアの音を出していた。
やっぱりフェドセーエフ&モスクワ放送響(チャイコフスキー交響楽団)がロシア臭さを今に残す数少ないオーケストラなのだろうか。
でも60年代70年代の録音に比べたら確実にロシアンテイストは薄くなってきている。
が、フェドセーエフ&チャイコフスキー交響楽団にはそのままの演奏スタイルを守り抜いて欲しい!

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