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BRAZILiAN OCTOPUS

先日書いたアミルトン・ヂ・オランダ & アンドレ・メーマリの「gismonti pascoal」で書いたエルメート・パスコアルの関連作品ということになるが、1970年に発表されたブラジルのインストバンド「ブラジリアン・オクトパス」の唯一のオリジナルアルバム。
カエターノらとトロピカリズモを支えたギタリスト、ラニー・ゴルディンが中心となって結成されたバンドでこの中でエルメート・パスコアルはヴィブラフォンで参加している。

ジャケットからもわかるがピアノ、オルガン、ギター、フルート、サックス、ヴィブラフォン、ベース、ドラムスからなるかなりユニークな8人編成のバンド。
変わっているのは編成だけでなく音楽がとっても面白い。
60年代特有のドラムパターンやオルガンのバッキング、そしてヴィブラフォンのサウンドはまさにモンド系ラウンジミュージックだ。
フルート、サックスや個々の楽器の和音の積み方など緻密に計算されていて素晴らしい。
それなのに曲は決してこむずかしくなく全篇をとおして漂っているほのぼのした雰囲気がなんともいえずいい。
ガブリエル・フォーレ(1845-1924)の「パヴァーヌ」なんかも取り上げているのだが最初聴いた時は他の曲とあまりにもなじんでいて気がつかなかった。(フォーレはいわゆる近代のフランスの作曲家だが和声の点でブラジルの音楽との接点も多いようだ。)
デオダードなんかも同じフランスのラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を取り上げたりしているしこのあたりの音楽はきっと近いものがあるに違いない。
1曲が2〜3分ぐらいで曲調もバラエティに富んでいてとても楽しいアルバムだ。

ちなみにこのアルバムLP市場でがかなりのお宝盤のようでかなり高額で取引されているらしい。
今こういう時代のなか南米系音楽は特にリイシューが活発に行われていて、こういう貴重な音源を手に出来るのはとても幸せなことだと思う。