11月11日(日)15時開演
日比谷公会堂
ショスタコーヴィチ:
交響曲第10番ホ短調作品93
交響曲第13番変ロ短調作品113
バス:セルゲイ・アレクサーシキン
合唱:東京オペラシンガース
管弦楽:サンクトペテルブルク・アカデミー交響楽団
指揮:井上道義
久々に更新。
すっかり忘れていた、この「井上道義/ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏プロジェクト」。
土曜の夜に急に気になって調べたら、明日の日曜がサンクトペテルブルクのオケのプログラム最終日。
その日の夜、会社の人の結婚式の披露宴の予定が入っていたが、何とか間に合うだろうということで当日券を購入、聴くことができた。セーフ・・。
会場は日比谷公会堂。初めて足を運んだが古くて趣のある建物。
このホールは戦前に建てられ、ショスタコーヴィチの日本初演の多くをこのホールでやっている。
内部は思ったよりも狭く、今回の2F席からでもオケが間近だ(上の写真)。
面白いのがステージの両サイドの大道具の搬入口だろうか、シャッターがむき出しになっているところ。
それから普段は暗幕でも垂れ下がっているのだろうか、ステージ天井裏へ続く階段が少し見えていたりなんともショスタコ的アングラな感じが良い。
指揮者の井上道義さんのサイトで書かれていたが、2F席の方が直接的ないい音がするとのこと。
実際、残響はほぼゼロながらとても楽しむことができた。
で、今日のオケ、サンクトペテルブルク・アカデミー交響楽団。
1昨年前の暮れにチャイコフスキーのバレエ曲をドミトリエフの指揮で聴いた。
その日雪で楽器の運搬が送れるというトラブルでほぼリハーサルなしという状況での演奏を聴いたのだが、このオケのレベルの高さには驚かされた。
今回も素晴らしい演奏を聴かせてくれた。
1週間で8曲の交響曲を演奏するというかなり強引なプログラムだが、しっかりとした力強いショスタコだった。
前にも思ったのだが、このオケは弦がすごい。
ザラッとした渋い音がする。特にチェロとコントラバスは重量級でものすごい音がする。
いつも気になるホルンだが、今回はほぼノンヴィブラート。
だがほのぐらいややささくれ気味のバリバリした音は健在。
間違いなくロシアのオケであった。
13番「バビ・ヤール」のバリトンのセルゲイ・アレクサーシキンも素晴らしかった。
日比谷公会堂のようなこんなに狭い残響ゼロのホールで聴けるショスタコは貴重だ。