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ハダメス・ニャタリ/Meu Amigo Tom Jobim

ハダメス・ニャタリ(1906-1988)、ブラジルの作曲家、アレンジャー、ピアニスト、指揮者。
初めて耳にする名前だったが、まだ大成する前のアントニオ・カルロス・ジョビンの才能を見抜きアシスタントとして起用するなどジョビンの師匠である人物らしい。
ルイ・カストロ著「ボサノヴァの歴史」の中で”どんなミュージシャンでも、5分間でいいから隣に立ってみたいと思っていた男”と紹介されている。
この本は読んだが、記憶に残っていなかった・・というか分厚くてちゃんと読めてないか・・。
先日観た映画”This is BOSSA NOVA”の中にも名前が登場する。

このアルバム「Radames Gnattali Meu Amigo Antonio Carlos Jobim」(私の友達アントニオ・カルロス・ジョビン)はニャタリの作品を紹介する企画盤。
作風はいわゆるポピュラー音楽、ジャズ的なものからクラシック音楽的なものまで幅広い。
その中にブラジル的な要素、そしてラテン諸国の作曲家、フランスのラヴェル、スペインのファリャ、ブラジルのヴィラ=ロボスなどに共通のラテン的色彩感が濃厚に漂っている。
同年代に活動していたアストル・ピアソラの音楽にも共通するものがある。

タイトル曲「Meu Amigo Antonio Carlos Jobim」は友人であるジョビンに捧げられた曲。
アコーディオンとエレキ・ギターによって演奏されるメロディーが暖かくほのぼのしていて雰囲気的には古いヨーロッパの映画のサントラを聴いているような気分になる。
続く「Sonatina Coreográfica 」は無調的なメロディが印象的。
70年代のフランスのジャズ・ピアニスト、マーシャル・ソラルの「Locomotion」というアルバムを思い出した。
アルバムの最後にはジョビンがニャタリに捧げて作曲した「Meu Amigo Radames」が二人のピアノの連弾で収録されている。
この曲は知っていたが経緯は全く知らなかった。

ライフワークだったという「Brasiliana」は4番、7番、11番がおさめられているが、メロディと和声が素晴らしく美しい作品群だ。
ヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ」のように、ピアノやチェロなど曲によって楽器編成が様々。
何番まであるんだろう?全部聴いてみたい。