湯浅卓雄
別宮貞雄:交響曲第1番(1961)

◆アイルランド国立交響楽団
湯浅 卓雄(指揮)◆

Naxosの日本作曲家選輯から別宮貞雄(1922ー)【べっくさだお】日本の作曲家による交響曲。
今まで日本の作曲家の近現代の作品は全く聴いたことがなく、僕は初めてだ。
日本の作曲家というと、どうしても武満徹のイメージが強く旋律がはっきりしてなく調性のない音楽がほとんどだろうという先入感をもっていた。
でもこの先入観はかならずしもハズレているわけではないのではと思う。

20世紀初頭から前衛音楽(無調で実験的な傾向にある音楽)というものに注目があつまり評価が高まった。いくら旋律の美しい曲を書いても、そんなの古い、もっと新しい今までにない音楽を。
そういう傾向は世界的にそうであって、つい最近までそうだったようだ。
このブログでこの間とりあげたイギリスの作曲家フィンジ という人もそういう流れの中で、忘れられていった作曲家でそういう人はかなり沢山いるらしい。

前置きが長くなってしまったが、この別宮貞雄の交響曲はどうかというと、旋律はしっかりあってロマンティックで美しく、サウンドもダイナミックでカッコいい。
パリ音楽院時代に影響を受けたフランス仕込みの、色彩的なオーケストレーションも特徴的だ。
そして解説によると、当時の前衛音楽に反発し「前衛音楽に認められるリズムやテンポの煩雑化も、せっかく到達したポリフォニーの喜びを人間の耳から奪うだけ、云々」など主張し続けたのだそうだ。

この交響曲第1番を聴いたとき、第1楽章の最初の部分が美しくすぐに気に入ってしまった。
少しマーラーやアルヴェーン的なような響きがあったり、ダニー・エルフマンのバットマンのサントラを思い出したり、ドビュッシー?なんて思ったり聴いていてとても面白い。
交響曲は全部で6曲、協奏曲・器楽曲などいろいろあるようなので、これから聴いてみたい。