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11/17 ヴォロディミール・シレンコ指揮 ウクライナ国立交響楽団

11月17日(土)東京オペラシティタケミツメモリアル

チャイコフスキー:幻想序曲「ロミオとジュリエット」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」

ウラジミール・ミシュク(ピアノ)
ヴォロディミール・シレンコ(指揮)
ウクライナ国立交響楽団(キエフ国立交響楽団)

ついに「あのカリンニコフのオケ」が来日した!?
Naxosレーベルでロングセラーとなった「カリンニコフ:交響曲第1番&第2番」のあのオーケストラではないのか?
招聘先のサイトやフライヤーでのオケの日本語名が「キエフ国立交響楽団」と記載されているが、英語名は「The National Symphony Orchestra of Ukraine」となっている。
オーケストラの公式サイトも「The National Symphony Orchestra of Ukraine」と表記されていてプロフィールなどを比較しても現在の音楽監督はシレンコ氏になっているし、設立や歴代の指揮者の名前も一致している。
サイトのディスコグラフィに「カリンニコフ:交響曲第1番&第2番」が掲載されているから間違いないだろう。

演奏は非常に立派で素晴らしかった。
ウクライナのオーケストラの特徴は、明るく柔らかい音色である。
ロシアのオケとは大らかさの部分では共通しているが、モスクワのオケに共通する爆演系の演奏スタイルとは無縁のようなきがする。
以前にキエフ・フィルを実演で、そしてCDでウクライナ国立響やオデッサ・フィルを聴いて感じた個人的な感想ではあるが・・。

今回このオーケストラを実際に聴いて思ったのは意外に金管楽器が力強くバランスよく鳴らす ことと、そして木管楽器の音が大きいこと。
金管楽器はチューバやバス・トロンボーンの低音が強く、中域5本のホルン、そしてトップのトランペットもバランスよく鳴っていた。
なので思っていた以上に現代的な響きのするオーケストラだった。
特にオーケストラの音色の要ともいえる5本のホルンがとてもよかった。
ロシアのオーケストラとはまた違った明るく伸びやかな音色で、「悲愴」の第4楽章の終わりのゲシュトップ(ビーンという金属音)なんかも非常に特徴的な音色だった。
いずれにしても、ウクライナの伝統的な音色を保持した素晴らしいオーケストラであることにはちがいない。

指揮者のシレンコ氏も、指揮ぶり音楽ともにスマートで近現代ものを得意としていそうに感じた。
名前をYouTubeで検索するといろいろ出てくる。
マーラーやショスタコーヴィチの交響曲、ウクライナの現代の作曲家スタンコヴィッチ本人の前でコンチェルトを演奏する映像など。
今度はショスタコーヴィチやマーラーなんかを聴いてみたい。
ご本人のサイトのレパートリーの中にあるオネゲル「典礼風」 も是非聴いてみたい。

そしてミシュクのラフ2。
今まで聴いた中で最も遅いテンポで始まり、途中止まってしまうのではないか?というぐらいのタメが印象的。
アンコールのチャイコフスキーの「四季〜10月」も たっぷりと間合いをとった演奏で、この曲は何度聴いても泣けてくる心に染み入る曲だ。